『Destiny』開発元のBungieをSIEが36億ドル(約4,143億円)で買収
SIE側は、現在運営中の『Destiny 2』を含めてPlayStation独占にはならないと明言。
SIE(Sony Interactive Entertainment)は2022年1月31日、アメリカのゲームデベロッパー Bungieを36億ドル(約4,143億円)で買収したことを発表した。
北米市場の大型買収は、Take-TwoのZynga買収、MicrosoftのActivision Blizzard買収に続き、今回で3件目となる。
SIEは昨年からゲーム開発会社を積極的に買収しているが、Bungieの買収はここ10年間で最大規模だ。しかし、PlayStation公式ブログによれば、BungieはSIEの傘下に入った後も独自にパブリッシングを続け、現在運営中のFPS形式のRPG『Destiny 2』を含めてPlayStation独占にはならないと明言されている。
Microsoftが買収によってXbox限定タイトルを拡張させているのとは対照的だ。なお、買収後もBungie現CEOであるPete Parsons氏が経営を続投する。
Bungieは1991年に設立された、アメリカのゲーム開発会社である。SF的な世界観をベースとするFPSのオンラインゲーム『HALO』(2001年)で海外市場を席巻し、Xboxの普及に大きく貢献したことで知られる。
その後はMicrosoftの子会社となるも、2007年に再び独立。2014年にオープンワールドのFPSオンラインゲーム『Destiny』をリリースし、2017年より『Destiny 2』を提供している。『Destiny 2』はFree to Playで累計2,000万人以上のユーザーを集めた。
MicrosoftがActivision Blizzardの買収で『Call of Duty』のIPを獲得したのと同様に、SIEはBungieを買収することで世界的人気を誇るFPS『Destiny 2』を手にしたことになる。
これまでは技術的障壁によってセグメントが別れていたプラットフォームだったが、次第にその境界は曖昧になってきている。相次ぐ大型買収は、“ゲームハード戦争”ならぬ“プラットフォーム戦争”の様相を呈しているようだ。