2020年ゲーム産業投資グローバルレポート
2020年のゲームセクターの主な投資取引は世界で664件、総額336億ドル(3.5兆円)となった。アメリカの企業による取引額が全体の36%、中国系企業が27%を占めた。
2020年のゲームセクターの主な投資取引は世界で664件、総額336億ドル(3.5兆円)となった。アメリカの企業による取引額が全体の36%、中国系企業が27%を占めた。
2020年は世界規模の業界再編によってM&Aの取引額が126億ドルと際立った。ベンチャーキャピタルまたは企業による投資は18%を占め、取引額は過去最高の59億ドルとなった。
投資動向
2020年は、ZyngaのPeak Games買収(20億ドル)、テンセントのLeyou Technologies買収(14億ドル)といった大型M&Aが成立するなど、エグジット取引が活況を呈した。IPOも増加し、Kakao Gamesが3.3億ドル、Archosaurが2.8億ドル、Thunderful Groupが1.5億ドルを調達した。
ベンチャーキャピタルによる投資では、Epic Gamesが17.8億ドル、モバイルゲームのScopelyが5.4億ドル、Robloxが1.5億ドルの資金調達に成功した。
ゲームセクターの有力投資家
大手ゲーム会社のいくつかは“機関投資家”としての一面を持つ。ゲームセクターに影響を与える有力な投資家としては、Tencent、Embracer、Stillfront、Zynga、Microsoft、Electronic Artsの6社が挙げられる。この6社の取引総額は175億ドルに達し、2020年ゲームセクターのM&A取引総額の77%を占めた。
2021年の予測
レポートの発行元である調査会社 InvestGameは、Tencentや北欧のゲーム会社が今後も積極的にM&Aを推し進めていくと予測している。ゲーム会社とベンチャーキャピタル間の投資競争が激しくなり、投資額はさらに増加する見込みだ。ゲーム産業にとってこれはイノベーションと成長を促進する良い刺激になるだろう。