中国でNintendo Switchが100万台を突破
Tencentは、中国国内のNintendo Switchの出荷台数が100万台を突破したことを発表した。Tencentは任天堂とパートナーシップを締結し、中国におけるNintendo Switchの正規販売パートナーだ。
Tencentは、中国国内のNintendo Switchの出荷台数が100万台を突破したことを発表した。Tencentは任天堂とパートナーシップを締結し、中国におけるNintendo Switchの正規販売パートナーだ。
しかし、中国国内で実際に流通しているNintendo SwitchはTencentの発表よりずっと多いようだ。
Tencentが正規販売するNintendo Switchは、実はプレイできるタイトルが非常に少ない。中国政府が許可したタイトルしか遊ぶことができないようになっているからだ。たとえば中国の正規版Nintendo Switchでは『あつまれ どうぶつの森』はプレイできない。ゲーム内でユーザーが政府の批判や社会風刺を表現するリスクがあると判断され、規制の対象となったためだ。
このような規制を回避するために、中国のゲームファンの多くは日本や海外で流通している“海外版”のNintendo Switchを個人輸入で入手している。中国の大手ECサイトTaobao(淘宝网)には海外版Nintendo Switchが数多く出品されており、注文すれば迅速に商品が届く。したがって、わざわざ正規版のNintendo Switchを買う理由は乏しく、中国では海外版の方が多く流通することになる。中国でのNintendo Switchの販売台数が、Tencentの発表と実際の流通量で差異が生じるのは、こういった市場背景があるのだ。
中国でどのくらいの海外版Nintendo Switchが販売されているのかは推定が難しいが、2020年時点で市場分析サービスのNiko PartnersはNintendo Switchの出荷台数を130万台と予測しており、やはりTencentの公式発表より実際はもっと多いと考えるのが妥当だろう。