AppleとGoogleに対するEpic Gamesの法的措置の経緯
2020年8月にAppleとGoogleがモバイル版Fortniteを一方的にストアから削除した事件について、その後の法的紛争の経緯をまとめた。
背景
- 2020年8月13日 Epic Gamesはモバイル版Fortniteでアプリストア経由の課金以外に自社決済サービスを利用した独自の課金方法を実装。AppleとGoogleが課すストア手数料(30%)を回避しようとした。
- AppleとGoogleはEpic Gamesが規約違反をしたとして、モバイル版Fortniteをアプリストアから即日削除した。
Epic Gamesの法的措置
- 2020年8月 Epic GamesはAppleとGoogleの対応を不服とし、カリフォルニア州地方裁判所にて独占禁止法違反で両社を訴えた。
- 2021年1月 Epic Gamesはイギリスでも同様の不服申し立てを行った。
Epic Gamesの主張・要求
- Epic Gamesは、AppleとGoogleが各国でモバイルアプリ市場における支配的地位を乱用し、半競争的な合意に関与したと主張している。
- モバイル版Fortniteの強制的な削除は違法であるという判決。
- iOS App StoreおよびGoogle Playでの配信再開。
- ストア以外の決済方法をユーザーに提供することを許可すること。
その他の動向
- 2020年11月 Appleはこれまで一律30%だった手数料を、中小ディベロッパーのみ15%に引き下げることを発表した。Appleが若干の譲歩を見せたものの、Epic GamesのCEO Tim Sweeney氏は「低い手数料ではなく、モバイルストアと決済処理業者間の公正な競争を求めている」と述べ、Appleの対応は批判を回避するためにすぎないと、糾弾した。